ワタクシは野鳥撮影にはまっている。困ったことである。経験をもとにこの困った病気の傾向と対策を書いてみたい。なお、この内容は特定の人物を指すものではありません。「あっ、コレ自分のことだあ」と思った方は笑って許して下さいね。(^^)
ミレニアム版 野鳥撮影症候群
青い鳥:
野鳥撮影症候群の始まりはたいていコレである。ある日偶然に目の前を美しい青い鳥が飛ぶ。写真を趣味とする者としては当然写真におさめたくなる。ところが、見るのと撮るのとは大違い。気付いたときにはもう遅い。長玉症候群に発展している。
野鳥撮影症候群を引き起こす「3大青い鳥」は、
1.カワセミ 2.オオルリ 3.ルリビタキである。感染者は、2の場合は冬、3の場合は夏の間は妙に静かであるが(潜伏期間)、1で感染した場合は年中無休のため、長玉の増殖スピードがとても速い。
長玉症候群:
とにかく長焦点のレンズが欲しくてたまらなくなる。フ*ヤカメラの中古価格表に毎月必ず目を通すのが患者の共通行動。チェックするのはもちろんC社のLレンズ価格であるが、ちゃっかりN社のも見ている。最近の悩みは、C社が発表したIS(イメージスタビライザー)付きの超望遠レンズをどうやって手に入れるかである。すでにサ*ポーカメラには、今持っているレンズの下取り価格をE-mailで問い合わせたが、どっちにしても予算が足りない。
レフ風邪:
長くて重い屈折系超望遠レンズがいやになって、レフレックスレンズに手を出すこと。長玉症候群の初期症状の1つ。軽症で済むことが多いが、オロシャに入り込むと症状は悪化の一途をたどる。笠*トレーディング(アサヒカメラに広告あり)のカタログを取り寄せるようになったら重症であり、ホートンカセグレンとマクストフカセグレンの違いを熱く語り始めるに違いない。「ファインダーって、やっぱ倍率だよ」と訳の分からないことを口走り、EOSユーザーでありながらレフレックス専用にN社の一眼レフを買ってくる。M社のAF500に走ることもある。
¥10,000でゲットしたシグマレフ600。コンタックスのメタルフードがぴったり。
カワセミ熱:
カワセミ写真を撮りたくて撮りたくて仕方がなくなる病気。書棚に嶋田忠氏「カワセミ-清流に翔ぶ」中川雄三氏「カワセミの四季」が並んでいるのは当然だ。買いそびれた「バーダー」98年7月号はバックナンバーで取り寄せた。自転車のブレーキ音でキョロキョロするようになると病状は悪化している。
穴さがし:
カワセミ熱の症状の1つ。ガケや切り通しの穴をやたらのぞき込む、春先に多い症状。穴の中に空き缶やゴミが詰まっていてズッコケることにはもう慣れた。
捕食行動:
フィルム消費を助ける、フィルムメーカー大喜びのカワセミのダイビングのこと。RSモードだとダイビング2回でフィルムが無くなる。
ヤマセミ熱:
カワセミの次は当然ヤマセミである。ここまで来ると社会復帰は難しいが、開き直ってしまうともう怖いモノはない。当然、Nifty・FBIRDの「カワセミ友の会」の会員である。カメラ担いで海外へ出かけてしまうことも普通になってくる。最近では、高橋力氏の写真集「ヤマセミ」がヤマセミ熱患者を増大させているらしい。
撮影ポイント:
野鳥よりも人間のが多いところ。目的の野鳥が現れるまでは情報交換の場と化す。しかし、その情報は又聞きであることが多く、もとをたどれば自分だったりする。
撮影ポイント(公園):
じつは一番写真を撮りやすいところ。お気に入りショットの大半は公園で撮影したモノであることを本人は認めたがらず、やたら遠出したがるのは困ったコトだ。
撮影ポイント(干潟):
日焼け対策を怠るとトンデモナイことになる野鳥撮影ポイント。シギチなヒトにとっては最高のポイントであるが、カワセミ系の筆者としてはいまいち良さがわからない。藤前干潟の隣の庄内川河口干潟でフラミンゴを見たのが唯一の自慢である。(長島スパーランドから逃げ出したんだそうな)
ダイサギ。NikonF801+SP300/2.8 X2@ 藤前干潟'98
藤前干潟:
言わずと知れた名古屋港の巨大な干潟。5月のシギチの数はすごい。ハマシギの群飛は感動的ですらあるが、感動していてシャッターを切れなかったことは秘密である。筆者はココの堤防でころんでジーパンを破いた。抱えていたEF500ミリを身を挺して守ったのは言うまでもない。
藤前干潟'98,May
撮影ポイント(鈴鹿サーキット):
野鳥とはまるで関係ないように思われるが、レース次の日のカラスの数はすごい。夜明け頃なんて、カラスがレーシングコースで競争している。筆者は毎年秋にコース上を歩いてピットまで帰ってくることになっている。オフィシャルに聞かなくても帰り道を知っているのが自慢だ。(;_;)
カメラバッグの中に大量のテレコンバーターを隠し持つ病気。純正は勿論、社外品もK社やS社とバラエティに富む。「CAPA」4月号のテレコン4段重ねはもちろん「自前で」試した。ところで、タムロン製テレコンは、ケンコー製とうり二つなのは気のせいであろうか。
RVP:
野鳥撮影者にパックで大量に買い込まれ、使われることなく期限切れを迎える不憫なフィルムのこと。最近はRMSが広まってこの悲劇が増えた。
USO(ウソ):
ISOに変わる新しいフィルム感度表示。例えば、RVPの ISO 50は USO 800だ。
竹さん:
使いもしないのに、PLフィルターを持っていないと落ち着かない病気。風景から入った野鳥撮影者に多い。ベルビアも持っていないとソワソワしてしまうが、最近はコダックでも許せてしまう。カメラバッグにはもちろんC社のEF70-200Lが入っているが野鳥撮影では出番はない。このフードに自分でPL回転用の穴を開けていたら筋金入りの「竹さん」だ。きっと作品タイトルを漢字4文字でつけている。
さんだあ化(服装):
野鳥撮影にのめり込むにつれて服装が迷彩化していくコト。フードに迷彩カバーを付けた段階で発病している。確かに野鳥には気づかれにくいが、都市公園ではかえって人目に付いていることを本人はわかっていない。ちなみに「おんなの娘」は撮ったことがない。
これはなんとN社製である。
さんだあ化(行動):
中古カメラコーナーに出かけたら、何か買わないと気が済まない病気。病状が進行すると、C社のレンズ探しに行ってN社のボディをモードラ付きで買ってくると言う意味不明の行動が目立ち始める。「え〜ん、買ってしまったよおおお」が口癖である。
クレジットカード:
「気絶」を引き起こす危険なカード。気付いたらトランクケース入りの巨大なレンズを抱えている。"確信犯的"気絶も引き起こす。この場合は、「え〜ん、買ってしまったよおおお」がキメのセリフである。いずれにしろ、翌月からが大変だ。
電池:
肝心の時に無くなっている携帯用電源。予備を持ってないときに限って近くにコンビニは無い。
ブラインド:
撮影中に突然警官から職務質問されるフシギなテント。オウム事件以来、このような現象はあちこちで報告されるようになった。説明用の2L写真入りのミニアルバムが予防薬であるが、作品自慢という新たな副作用が最近問題になっているらしい。
腕自慢:
自信作を12カットつくろうという病気。撮る写真が全部ヨコ位置になってしまうという、やっかいな合併症が怖い。ちなみにF社の同名製品との因果関係は複雑なようである。
クリエイトの会員カード:
「やっぱ写真はポジだよねえ」とかいわれつつ、ちっとも使ってもらえないカード。フジフィルムのパレットクラブカードが天敵だ。
アルカ病:
野鳥撮影症候群の初期段階で感染しているが、潜伏期間が長いので気づかない。三脚と雲台を次々に買い換え、結局アルカスイス社のモノボールで小康状態を迎える。三脚は当然、ジッツオの5型である。ああ重い。
炭素繊維を用いた新素材。よって黒い。筆者は、C社がカーボンファイバーコンポジットで「白い」レンズを作ったら大爆笑する用意がある。ところで筆者は、この材料を使って「ガソリン1リットルで1000キロ走るヘンな自動車」を手作りしてしまう人たちをたくさん知っている。
大三元:
ダイサギ・チュウサギ・コサギを同一フレームに美しくおさめるのを密かに狙うこと。またはその結果。アオサギが入ればダブル役満だ。仲間に自慢できる。ところで、C社の17-35,28-70,70-200ミリのF2.8大口径ズームも"大三元"と呼ばれるらしいが、「鳥屋」に言わせると300/2.8(ブラインド待ち伏せ用),500/4.5(飛翔撮影用),600/4(x1.4で遠距離用)が大三元である。合計12キログラムである。ああ重い。
近距離で野鳥を見る(撮る)のにつかわれる禁断の装備。評判はよくない。この初期症状として「コンビニの菓子パン」があるが、これは撮影合間に自分で食べてしまって肝心の時に無くなっているという、やや微笑ましい一面がある。
毎年十月に、全国の長玉を愛知県渥美半島に集めてしまう不思議な霊力をもったタカ。中学一年用国語教科書に、写真入りで詳しく紹介されていることはあまり知られていない。(読んだらきっとサシバのことがもっと好きになります。)
タカ柱:
一般的には、たくさんのサシバ(など)が上昇気流を捉えて螺旋状に滑空・上昇していく様の表現だが、写真的には、「これ、スズメの群?」と見せた人に言われる被写体。「わかったよ、全紙に伸ばしてやるよ」という怒りの言葉が続くことが多い。
男の海上(かいしょ)
男の甲斐性とよく間違われるが全く別モノ。何度道に迷っても、某万博予定地に望遠レンズを担いで出かけて行くバイタリティのこと。類義語:物好き。初期段階でサンニッパだったものがゴーヨンゴになったりして、どんどん重装備になってゆくわりには撮れる野鳥は近所の公園と変わらないことを本人は認めない。彼の地で撮った自信作は標準ズームで写した「末広まき子の無節操の木」だ。
オオタカ:
人口200万人の政令指定都市のど真ん中でドバトを食するタフなタカ。カメラを持ってない時に至近距離にあらわれるという不思議な習性があるらしい。最近は万国博覧会を粉砕するようなパワーを見せている。
珍鳥:
有給休暇の消化を助ける、珍しい野鳥。有給休暇を使い果たした場合は、親戚に突然不幸が起こることになっている。翌日出社した顔が妙に満足げなのが共通現象だ。
特効薬:
EF600ミリF4L。新しいIS(イメージスタビライザー)付きの超望遠レンズでもよい。
デジカメ:
フィルムは喰わないが、かわりに電池をとってもたくさん喰うカメラ。筆者のピコ*(NE*製)はいつも肝心なときに動かなくなる。
PCカードドライブ:
デジカメのコンパクトフラッシュをデスクトップにマウントするのに使う。筆者のPCカードドライブは、ハードディスク,メモリー,さらには液晶ディスプレイまでついている優れモノである。リンゴのマークが泣かせる。(;_;)
マック:
妙に人なつっこいかわりに、肝心なときに動かなくなるパソコン。そのお陰で何度も修羅場を経験するが、それで余計にかわいくなってしまう。こうなるとマックは擬人化されてしまい、「うちにはマックが9台いる」なんて表現される。(これは実話だ (^^; )
マックなヒト(その1):
何でもかんでもマックでしてしまおうというヒト。年賀状は当然であり確定申告から模擬試験作成までなんでもかんでもマックでやってしまう。パソコンでするのではなく、マックでするのである。忙しいときに限ってハードディスクがクラッシュするが、そこがまたかわいいと思えてしまうとアップル社の思うつぼである。
マックなヒト(その2):
当然、歴代のマックを使いもしないのにたくさん所有する。クラシックIIから始まって、LCIIでカラーに感動し、クアドラの040パワーで驚いた後、当然のように初代PowerPCにも手を出す。マックしか使ったことがないのが自慢であるが、現在の主力機は実はユーマックスの互換機であることはナイショである。SoftWindowsもインストールしてあることは口が裂けても言えない。
Photoshop:
マックなヒトとして当然のようにver.1から愛用し、現在はver.5がインストールされているが、使う機能はコントラスト調整とアンシャープマスクだけだ。ああ、恥ずかしい。
N社のD1:
最近発表された、N社のプロ仕様(?)一眼デジカメ。性能の割りに超低価格であるが、冷静に考えるとやっぱり高くて買えない。それよりも、対抗してCanonが新EOS-Dシリーズを発表し、その結果中古市場にEOS-D2000があふれて安くなることを期待してしまう今日この頃である。
アップル社の人気パソコン。スケルトンが人気らしいが、私は(G3シリーズもそうだけど)丸っこいマウスが許せない。やっぱ角形マウスでしょう!!
コレは知人にセットアップを頼まれたiMac。囲碁をやるんだって。G3パワーでえ?HDDなんて6ギガもあります。メモリー160MBですよお。羨ましい!!ところで、筆者はよくマックのセットアップを頼まれる 。いきなりパソコンの箱とソフトの箱を持ってこられるのだ。このボランティア活動はアップル社から表彰されるべきだと思う。
フィルムスキャナ
ずーっと仕事用の300dpiフラットヘッドスキャナでガマンしていたが、ついに購入した。N社やC社の一眼レフを愛用してるクセに、M社製である。店のヒトを一夜漬け知識でケムに巻いて値切ってきた。¥38,000で2400dpiなら納得の買い物であったのだが、ハイライトやシャドウの再現性に段々不満が出てきてハイエンド機を狙うようになるのはメーカーの思うつぼである。「12ビット,12ビット」と呟くようになればパソコンショップでも「気絶」するようになるんであろう。
エプソンのカラープリンタ
何じゃこりゃあ!!が第一印象。知人のiMacと一緒に私のトコロにやってきた。接続チェックでポジをスキャンしたのを印刷してみて驚いた。こりゃあエエですよおお。お金貯めよっと。 で、買った。とっても満足@2000.4.
その2へ