2005.8.26.その3  ずっとパソコンの前に居るのだが  カワセミ王国 ポイント:D0087point)


【研究者って?再び】

 あれはワタシが修士課程1年の秋のことだったと記憶しています。とある文献の在処を検索して、いちいち取り寄せるのが面倒なので直接自分で某国立大学医学部の図書館へ行ったのです。で、目的の文献を手に入れて、「これでいま書いてる論文は完成だぜぃ。先生と饅頭とお茶で祝杯だぜい」とひとりニヤついて図書館から出てきました。

 ちょうど夕方で、図書館のピロティは赤い夕日に照らされておりました。ふとその先に目をやると、白くて小柄な雑種犬が白衣を着た人に引かれていました。「ん〜?白衣着て散歩でっか?あ、ココは医学部構内だから…」ワタシの直感は当たっているようでした。その白い犬は、必死に前足を踏ん張って連れて行かれまいとしています。白衣の人----わりと若そうに見えるから院生か助手の人か?----も力いっぱい首輪についたひもを引っ張ります。

 そうです。この白い犬はこれから実験台になるのです。自分が殺されてしまうことを本能で知っているのでしょう。しかし、「ワン」とも「キャン」とも鳴きません。その時はなぜ鳴かないのか不思議だったのですが、後で理由を知りました。ワンワン鳴くとうるさいので声帯を切除されていたのです。ワタシはあのときの白い犬の目が忘れられません。悲しい目をしていました。怒りの目じゃありませんでした。悲鳴さえあげられない自分の境遇が、たまらなく悲しかったのでしょうか。

 あの白い犬は、医学の進歩のための、科学の進歩のための、尊い犠牲となったのでしょう。医学の進歩のお陰で我々は健康でいることができ、科学の進歩のお陰で今日の便利な生活があります。ですから、その影で死んでいった実験動物に対して感謝することは忘れてはいけないはずだと思います。研究に携わっている方々もきっとそういう気持ちを忘れずに、日々研究に邁進しておられることと思います。いえ、思いたいです。

 

 さて、今回の怒りは無法バンダーに対するものとは違います。いや、無法バンダーが研究者となるとこういうことをするんだ、という怒りを書いてみたいのです。例の全文を読まれた方はすでにお気づきのことと思います。このページ。ケリを捕獲してDNAがどーたらこーたら言ってますね。こっちのページでは、捕獲されたケリが血液を採取されている画像が出ています。えらく雑な扱いに見えるのはワタシのオメメに偏見が入っているからでしょうが、

 

「どうも私は研究室での実験が苦手で、いくつかの血液サンプルを無駄にしてしまい、41個あったサンプルのうち26個しか分析に成功しませんでした。」

 

なにぃぃぃ!(`_´)(`_´)(`_´)

 

ケリをつらい目に遭わせておいて、この言いぐさはなんたることでしょう。成功率63.4%。つまり、つらい目に遭ったケリの36.6%はデータをムダにされたわけです。それにもうひとつ。機器分析法としては確立されたものなので、これほど失敗するというのは単に技術が未熟なだけです。(未熟者くんへ:「このサンプル1つしかありません」「このサンプルの分析結果で裁判が決します」「従業員千人とその家族の未来が決まるかも知れません。どうかどうかよろしくお願いします」キミはこういうサンプルを分析する自信があるかい?科学者ってのはね、こういう時のために必死に技術を磨くものなんだよ。真理を追究するためにね。)こんな未熟な技術で「研究」してるのか。しかもこの言いぐさ。どうってことない、って感じです。実験動物に対して感謝することを知らないんでしょうか。こんなに経歴が長いにもかかわらず、です。全然進歩していません。実験動物に対して感謝すること知っていれば懸命に精進して技術を身につけるはずです。違いますか?こんなことを平気で書けるのですから、ケリをどういう風に扱っているかも想像つきますよね。鳥に傷をつけて、血液を採取しているのですよ。傷からバイキンが入らないのでしょうか。痛みでショックを起こしていないでしょうか。そういうことに気を遣って扱っているのでしょうか。

 無法バンダーが研究者になると、こういうことも始めるのです。ケリってあんまり可愛くないと思ってましたが、もう許せません。ケリがあまりに可哀想です。

 

神様、この研究者に鉄槌を!!

 

 


 

前々からバンディングについて思うところがあったのですが。

和田剛一カメラマンのwebサイト http://www.asahi-net.or.jp/~yi2y-wd/ 

ウチのBBSもご覧頂けるとうれしいです。 BBS長玉のお部屋

一部の標識調査員の暴走の典型例だと思われるページをぜひ。ここにまとめてあります。---このページ群、今のうちに全部保存しといた方がいいみたい。あ、ワタシ保存しましたから。

そして、お読みになった率直な感想をぜひ掲示板へお願い致します。

 

抗議メールを送ってはいけません!ご注意!

まずは、現状を多くの人に知らせることだと思います。野鳥に興味のない人や野鳥を知らない人にも見てもらいましょう。家族や友人や彼女や彼氏にも、見てもらいましょう。webサイトを運営されている方は、ご自分のサイトで紹介してください。野鳥系のサイトでなくても、全然違う分野のサイトだって構いません。

義憤にかられて抗議メールを送ったところで前進はないと思います。

まずは、多くの人に知らせること、コレ、重要なのです。

・「じゃあ何もしないの?」………そんなはずありません。あーあ、そこまでやるの〜?こわー。

知り合いの教育関係巨大サイトで「環境教育を考えるキャンペーン」の準備中です。


  

--ご意見表明してくださったり、バンディング問題を紹介してくださったサイト--

ありがとうございます

8.26.00:00現在の把握分です。他にもありましたら、メールかBBSへお願い致します。

nob's showcase  GuestBookもご覧下さい

可児川探索日記

野鳥の小部屋.blog

翡翠との出会い

音・風・景 Monologue

wag's weblog

千里川の散歩道  四方山話をご覧下さい

とりとりっぷ

ピンぼけな日々

 


  つづきはこちら   カワセミ日記2005目次へ       トップページへもどる

inserted by FC2 system